民泊で外国人ゲストのパスポート確認は必要?対象と保管の注意
パスポートの提示と写しの保存が必要なのは、日本国内に住所のない外国人ゲストです。対象の見分け方、提示を断られたときの対応、写しの保管の注意、そのまま使える 5 言語の依頼文をまとめました。
パスポート(旅券)の提示と写しの保存が必要なのは、日本国内に住所を持たない外国人ゲストです。日本人や、日本で暮らしている外国人には求められていません。対象のゲストには、宿泊の開始までにパスポートを確認し、写しを宿泊者名簿と一緒に 3 年間保存します。
この記事では、対象の見分け方、提示を断られたときの対応、写しを安全に保管するための注意と、そのまま使える 5 言語の依頼文をまとめます。名簿に書く項目全体は「民泊の宿泊者名簿は全員分必要?」で説明しています。
パスポートの確認が必要なゲストの見分け方
判断の基準は国籍ではなく、日本国内に住所があるかどうかです。
| ゲスト | パスポートの提示・写しの保存 | 名簿に書く項目 |
|---|---|---|
| 日本人 | 不要 | 氏名・住所など(営業形態ごとの項目) |
| 日本に住所がある外国人(日本で暮らしている人) | 不要 | 日本人と同じ |
| 日本に住所がない外国人(旅行で来日した人) | 必要 | 上記に加えて国籍・旅券番号(写しで代えることもできる) |
予約の時点では住所が分からないことも多いので、名簿の入力で「日本国内に住所がありますか」と聞き、「いいえ」の人にだけパスポートをお願いする流れにすると、日本在住の人に不要なお願いをせずに済みます。
何をすればいいか
日本国内に住所のない外国人ゲストについて、住宅宿泊事業のガイドラインは次の対応を求めています。旅館業・特区民泊でも、自治体が同じ対応を案内しています(大阪府・香川県など)。
- 宿泊者名簿の国籍・旅券番号の欄を記載する
- パスポートの提示を求める
- パスポートの写しを、宿泊者名簿と一緒に保存する
写しを保存していれば、その人の氏名・国籍・旅券番号の記載を写しで代えることもできます。確認は宿泊の開始までに、宿泊者一人ひとりについて行います。代表者のパスポートだけでは足りません。
対面せずに確認する場合の条件
住宅宿泊事業では、本人確認は対面か、対面と同じようにできる ICT(テレビ電話やタブレットなど)で行う必要があります。ガイドラインが示す条件は次の 2 つです。
- 宿泊者の顔とパスポートが画像ではっきり確認できること
- その画像が、届出住宅の中や近く、または事業者の営業所などから送られていると確認できること
事前にパスポートの写真を送ってもらうだけでは、「本人がその場にいるか」の確認にはなりません。無人で運営している場合は、チェックイン時の本人確認の方法を別に用意しておきましょう。旅館業や特区民泊では、営業している自治体の基準を確認してください。
提示を断られたときの対応
住宅宿泊事業のガイドラインは、提示を断られた場合の手順も示しています。
- パスポートの確認は国の指導に基づくものであることを説明し、改めて提示を求める
- それでも断られた場合は、旅券を持っていない可能性があるものとして、最寄りの警察署に連絡するなど適切に対応する
説明のときに使える文を、下の 5 言語の依頼文に入れておきました。
パスポートの写しを保管するときの注意
パスポートの写しは、なりすましなどに悪用されやすい個人情報です。次の点を決めておきましょう。
| 決めておくこと | 目安 |
|---|---|
| 保存場所 | 名簿と同じ場所に 1 か所だけ。メッセージアプリやスマホの写真フォルダに残したままにしない |
| 見られる人 | 名簿を管理する人だけ。清掃スタッフなど、確認に関わらない人と共有しない |
| 保存期間 | 名簿と同じく 3 年。過ぎたら削除・廃棄する日を決めておく |
| 警察からの閲覧の求め | 職務上の閲覧請求には、目的に必要な範囲で協力する(ガイドラインに明記) |
住宅宿泊事業のガイドラインは、本人確認のために室内にカメラなどを置く場合、チェックイン時以外は通信や記録をしないなど、プライバシーに配慮するよう求めています。
そのまま使える 5 言語の依頼文
予約後のメッセージで、パスポートの写真をお願いするときの文です。
チェックイン前のお願い
【日本語】
日本の法律により、日本国内に住所をお持ちでない方は、パスポートの確認と写しの保存が必要です。チェックインの前に、宿泊される方お一人ずつのパスポートの顔写真のページを撮影してお送りください。
【English】
Under Japanese law, we are required to check the passport of each guest who does not have an address in Japan and keep a copy on file. Before check-in, please send us a photo of the photo page of each guest's passport.
【简体中文】
根据日本法律,在日本没有住址的住客需要出示护照,我们须保存护照复印件。入住前,请将每位住客护照带照片的信息页拍照发送给我们。
【繁體中文】
依據日本法律,在日本沒有住址的住客需要出示護照,我們須保存護照影本。入住前,請將每位住客護照有照片的資料頁拍照傳送給我們。
【한국어】
일본 법률에 따라 일본에 주소가 없는 투숙객은 여권을 확인하고 사본을 보관해야 합니다. 체크인 전에 투숙하시는 분 모두의 여권 사진 면을 촬영하여 보내 주시기 바랍니다.
提示を断られたときの説明
【日本語】
パスポートの確認は、日本の国の指導に基づいてお願いしているものです。ご協力をお願いいたします。
【English】
This passport check is required under guidance from the Japanese government. Thank you for your cooperation.
【简体中文】
查验护照是依据日本政府的指导要求进行的,感谢您的配合。
【繁體中文】
查驗護照是依據日本政府的指導要求辦理,感謝您的配合。
【한국어】
여권 확인은 일본 정부의 지도에 따라 요청드리는 것입니다. 협조해 주셔서 감사합니다.
最終的な対応は、営業形態と営業している自治体の案内で確認してください。
よくある質問
Q. 日本に住んでいる外国人ゲストにもパスポートの写しは必要ですか?
法令やガイドラインで旅券の提示と写しの保存を求めているのは、日本国内に住所を持たない外国人です。日本に住所がある外国人は、日本人と同じ項目を名簿に記載します。
Q. パスポートの写しがあれば、名簿に国籍や旅券番号を書かなくてもいいですか?
住宅宿泊事業のガイドラインでは、旅券の写しを保存すれば、その宿泊者の氏名・国籍・旅券番号の記載を写しで代えてもよいとされています。
Q. パスポートの提示を断られたらどうすればいいですか?
住宅宿泊事業のガイドラインでは、国の指導に基づく措置であることを説明して改めて提示を求め、それでも拒否された場合は、旅券不携帯の可能性があるとして最寄りの警察署に連絡するなどの対応を求めています。
Q. パスポートの写しは何年保存しますか?
宿泊者名簿と一緒に保存するので、名簿と同じく作成した日から 3 年間が目安です。保存期間を過ぎたら、名簿と合わせて削除・廃棄します。