民泊ハウスルールのテンプレート|5 言語の例文つき
住宅宿泊事業では、騒音・ごみ・火災の防止についてゲストへの説明が義務で、外国人ゲストには外国語で伝えます。守ってもらえるハウスルールの書き方と、そのまま使えるテンプレート、5 言語の例文をまとめました。
ハウスルールとは、禁煙・静かにする時間・ゴミの出し方など、滞在中にゲストに守ってもらう約束をまとめたものです。住宅宿泊事業では、騒音・ごみ・火災の防止などをゲストに説明することが法律上の義務で、外国人ゲストには外国語で説明します。ハウスルールは、この説明を兼ねる書面として作ると漏れがありません。
守ってもらえるルールにするコツは、約束・理由・例外の 3 点をそろえて書くことです。この記事では、書くべき項目、書き方、そのまま使えるテンプレートと 5 言語の例文をまとめます。設備の使い方は「民泊ハウスマニュアルのテンプレート」、ゴミの分け方の貼り紙は「民泊のゴミ分別を海外ゲストに伝える」で扱います。
ハウスルールに書くべき項目は?
住宅宿泊事業では、住宅宿泊事業法第 9 条と施行規則第 8 条が、ゲストに説明する事項を次の 4 つと定めています。
- 騒音の防止のために配慮すべき事項
- ごみの処理に関し配慮すべき事項
- 火災の防止のために配慮すべき事項
- そのほか、周辺地域の生活環境への悪影響の防止に必要な事項
ガイドラインは、それぞれの中身の例も示しています。
| 説明する事項 | ガイドラインが挙げる例 |
|---|---|
| 騒音 | 大声での会話を控える、深夜は窓を閉める、バルコニーなど屋外で宴会をしない、楽器を使わない |
| ごみ | 市町村の分別方法に沿って、ホストが指定した方法(宿の中の決まった場所に捨てるなど)で捨てる |
| 火災 | ガスコンロの元栓の開け閉めと注意点、消火器の使い方、避難経路、通報の方法 |
| そのほか | 過去の苦情をふまえて特に注意してほしいこと |
ガイドラインは、苦情が多いのに説明の中身を何も見直さない場合、業務改善命令などの対象になるとしています。苦情が来たら、ハウスルールも書き直しましょう。
営業形態によって、根拠となる決まりが違います。
| 営業形態 | ゲストへの説明の決まり |
|---|---|
| 住宅宿泊事業(新法民泊) | 上の 4 事項の説明が義務。外国人ゲストには外国語で説明する |
| 特区民泊 | 施設の使い方の外国語での案内と、緊急時の外国語での情報提供が認定の要件。自治体の審査基準で、ゴミの出し方や騒音・喫煙の説明を求められることがある(大田区など) |
| 旅館業(簡易宿所など) | 住宅宿泊事業法第 9 条のような一律の規定はない。自治体の条例や指導で求められることがある |
旅館業の場合も、近隣への配慮はハウスルールにまとめておくと、苦情が来たときに「伝えていた」と示せます。
守ってもらえるルールの書き方
ルールだけを並べると、ゲストは「なぜ?」が分からず、自分の場合は例外だと考えがちです。次の 3 点をそろえると伝わりやすくなります。
| 要素 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 約束 | 何をしてほしいか(しないでほしいか)を 1 文で | 22 時から 8 時は、室内でも静かにお過ごしください |
| 理由 | なぜそのルールがあるか | 住宅街にあり、隣の家と近いため |
| 例外・代わりの方法 | どうすればよいか | お話は窓を閉めたリビングでお願いします |
書くときは、次の点にも気をつけます。
- 時刻や数は数字で書く:「夜遅く」ではなく「22 時から」
- 禁止だけで終わらせない:「たばこは屋外の灰皿の前でどうぞ」のように、できることを添える
- 項目は 10 個前後にしぼる:多すぎると読まれません。設備の使い方はハウスマニュアルに分けます
- 予約サイトのハウスルールと食い違わせない:チェックアウトの時刻や宿泊人数は、予約サイトの設定と同じにします
ハウスルールのテンプレート(架空の記入例)
そのまま書き換えて使えるひな型です。時刻や場所は、架空の物件「〇〇ヴィラ」の記入例です。
〇〇ヴィラ ハウスルール
1. 静かにする時間
22:00〜8:00 は、室内でも静かにお過ごしください。
住宅街にあり、隣の家と近いためです。夜は窓を閉めてください。
2. 屋外で騒がない
庭・ベランダでの飲み会やパーティーはできません。
屋外の声は、室内よりも遠くまで響きます。
3. 宿泊できる人数
予約した人数(最大 〇 名)を超えて泊まることはできません。
宿泊されない方の立ち入りもご遠慮ください。
4. たばこ
室内・ベランダは禁煙です。
たばこは玄関横の灰皿の前でお願いします。
5. 火の元
コンロを使った後は、元栓を閉めてください。
消火器はキッチンの〇〇にあります。
避難経路は玄関の図のとおりです。火事のときは 119 に電話してください。
6. ゴミ
ゴミはキッチンの分別の箱に分けて入れてください。
外のゴミ置き場には出さないでください。(ホストが回収します)
7. ペット
ペットは連れて来られません。
8. チェックアウト
チェックアウトは 10:00 です。鍵は〇〇に戻してください。
困ったときの連絡先:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(24 時間)
違反があったときの罰金をここに書くのは避けましょう。Airbnb は、Airbnb を通さない支払いの請求・受け取りを禁止しています。実際に損害が出たときの請求方法は、予約サイトごとの手続きを確認してください。
そのまま使える 5 言語の例文
テンプレートの主な項目を 5 言語にしたものです。予約サイトの「追加ルール」や、室内に置く書面に使えます。
【日本語】
・22:00〜8:00 は、室内でも静かにお過ごしください。住宅街にあり、隣の家と近いためです。
・庭・ベランダでの飲み会やパーティーはできません。
・予約した人数を超えて泊まることはできません。
・室内・ベランダは禁煙です。たばこは玄関横の灰皿の前でお願いします。
・コンロを使った後は元栓を閉めてください。消火器はキッチンにあります。火事のときは 119 に電話してください。
・ゴミは分別の箱に分けて入れ、外のゴミ置き場には出さないでください。
・チェックアウトは 10:00 です。
【English】
- Please keep quiet from 10:00 p.m. to 8:00 a.m., even indoors. The house is in a residential area, and the neighboring houses are very close.
- No parties or drinking gatherings in the garden or on the balcony.
- The number of overnight guests must not exceed the number in your booking.
- No smoking indoors or on the balcony. Please smoke only at the ashtray by the entrance.
- After using the stove, please close the gas valve. A fire extinguisher is in the kitchen. In case of fire, call 119.
- Please sort your trash into the bins provided. Do not take it to the outdoor collection point.
- Checkout is at 10:00 a.m.
【简体中文】
・晚上 22:00 至早上 8:00,即使在室内也请保持安静。房屋位于住宅区,与邻居距离很近。
・禁止在院子或阳台举办聚会或酒会。
・入住人数不得超过预订人数。
・室内和阳台禁止吸烟。请在门口旁的烟灰缸处吸烟。
・使用灶具后请关闭燃气总阀。灭火器放在厨房。发生火灾时请拨打 119。
・请将垃圾分类放入指定的分类垃圾箱,不要拿到室外的垃圾收集点。
・退房时间为上午 10:00。
【繁體中文】
・晚上 22:00 至早上 8:00,即使在室內也請保持安靜。房屋位於住宅區,與鄰居距離很近。
・禁止在庭院或陽台舉辦聚會或酒會。
・入住人數不得超過預訂人數。
・室內和陽台禁止吸菸。請在門口旁的菸灰缸處吸菸。
・使用爐具後請關閉瓦斯總開關。滅火器放在廚房。發生火災時請撥打 119。
・請將垃圾分類放入指定的分類垃圾桶,不要拿到戶外的垃圾放置區。
・退房時間為上午 10:00。
【한국어】
・밤 22:00부터 아침 8:00까지는 실내에서도 조용히 지내 주세요. 주택가에 있어 이웃집과 가깝습니다.
・정원이나 발코니에서 술자리나 파티는 할 수 없습니다.
・예약한 인원을 초과하여 숙박할 수 없습니다.
・실내와 발코니는 금연입니다. 흡연은 현관 옆 재떨이 앞에서 해 주세요.
・가스레인지를 사용한 후에는 가스 밸브를 잠가 주세요. 소화기는 주방에 있습니다. 화재 시에는 119로 전화해 주세요.
・쓰레기는 분리수거함에 나누어 넣어 주시고, 밖에 있는 쓰레기 집하장에는 내놓지 마세요.
・체크아웃은 오전 10:00입니다.
住宅宿泊事業のガイドラインでは、外国語で説明が必要な言語は、予約の時点で日本語以外の言語として示したものとされています。予約サイトに英語と中国語で掲載しているなら、その 2 言語は用意しておきましょう。
予約サイトのハウスルールとそろえる
Airbnb には、選ぶだけで設定できる標準のハウスルールがあります。ペット、イベント、喫煙、騒音禁止の時間帯、チェックイン・チェックアウトの時刻、チェックイン方法、最大宿泊人数、商業目的の撮影などです。標準の項目にないことは「追加ルール」に書けますが、標準のルールと矛盾しないようにとされています。
ハウスルールの書面を作ったら、次の点を予約サイトの設定と見比べてください。
| 見比べる項目 | ずれやすい例 |
|---|---|
| チェックイン・チェックアウトの時刻 | 書面は 10:00、予約サイトは 11:00 のまま |
| 最大宿泊人数 | 布団を増やしたのに書面が古いまま |
| 騒音禁止の時間帯 | 書面は 22 時、予約サイトは 23 時 |
| 喫煙・ペット | 予約サイトは「喫煙可」、書面は「禁煙」 |
Airbnb は、ゲストが守る基本のルールとして、ホストが設定した標準のハウスルール(人数・チェックアウトの時刻など)に従うこと、指定された騒音禁止時間を守ること、ゴミを指定の容器に捨てることなどを定めています。大事なルールは、追加ルールの文章だけでなく標準の項目でも設定しておきましょう。
どこに置き、どう伝えるか
ガイドラインは、説明の方法を次のように示しています。
- 居室に書面を備え付けるか、タブレットなどで滞在中いつでも見られるようにする
- 宿泊者の目につきやすい場所に掲示するなど、注意を促す効果的な方法で行う
- 事前の説明に応じないゲストに注意できるよう、居室に電話を備え付けるなどの手段を用意する
実際には、予約確定後のメッセージで一度送り、室内では玄関・リビング・ベランダの出口など、ルールが関係する場所に短い掲示を貼る形が伝わりやすいです。スマホで開ける多言語のゲストページにまとめておくと、書き換えたときに印刷し直す手間も省けます。
最終的な説明事項は、営業形態と営業している自治体の案内で確認してください。
よくある質問
Q. 民泊でハウスルールを作るのは義務ですか?
住宅宿泊事業では、騒音の防止・ごみの処理・火災の防止など、周辺の生活環境への悪影響を防ぐための事項をゲストに説明することが法律で義務づけられています。ハウスルールという名前の書面は必須ではありませんが、この説明を書面やタブレットで行うのが一般的です。
Q. ハウスルールは何語で用意すればいいですか?
住宅宿泊事業のガイドラインでは、予約の時点で日本語以外の言語として示した言語で説明することとされています。予約サイトに英語で掲載しているなら、英語のハウスルールが必要です。ゲストが日本語を指定した場合は、外国語での説明は不要とされています。
Q. ハウスルールに違反したときの罰金を書いてもいいですか?
Airbnb は、Airbnb を通さない支払いの請求・受け取りを禁止しています。罰金を現金などで直接求めるような書き方は避けましょう。実際に損害が出たときの請求方法は、予約サイトごとの手続きを確認してください。
Q. ハウスルールはどこに置けばいいですか?
ガイドラインは、居室に書面を備え付けるか、タブレットなどで滞在中いつでも見られるようにし、目につきやすい場所に掲示するよう求めています。予約前に予約サイトにも同じ内容を載せておきます。